小浜温泉街の未利用温泉熱
雲仙市小浜温泉では、あちこちの源泉から温泉水が湧出しています。
その温度は約100℃、量はなんと1日あたり約15,000トン!
しかし、宿泊施設や浴場などで使用されているのは約30%で、残りの約70%の温泉水は未利用のまま海へ捨てられています。
そこで、小浜温泉ではこの《未利用温泉水》を再生可能資源とし、温泉熱を利用した発電(温泉発電)事業、
「雲仙エコプロジェクト」に取り組んでいます。
湯の花(温泉スケール)
温泉に含まれる成分が固まったものを「湯の花(温泉スケール)」といいます。小浜温泉では炭酸カルシウムやシリカが湯の花の主成分です。
配管や熱交換器等に温泉を流しているうちに湯の花が固着することで発電効率が悪化し、温泉旅館でも清掃に苦慮しています。
いかに湯の花の問題をクリアしていくかが、今後の課題です。
発電だけじゃない!温泉で、まちづくり。
温泉発電利用後の70℃程度の《二次温泉水》を活用して、温室栽培や魚の養殖など、温泉熱を多段階に利用することや、それらを温泉街の新たな名物として観光地の魅力向上にもつなげていきたいと考えています。
温泉熱で、発電だけでなく、まちづくりへ。小浜温泉では地域と大学・企業・行政を温泉熱で結びつけ、協働による持続可能な観光地域づくり(低炭素まちづくり)に取り組んでいます。